✅ 小野憲史のゲーム時評:「eスポーツ」と「ゲーム依存」 業界のピンチとチャンス

✅  小野憲史のゲーム時評:「eスポーツ」と「ゲーム依存」 業界のピンチとチャンス

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✍   超硬派のゲーム雑誌「ゲーム批評」の元編集長で、ゲーム開発・産業を支援するNPO法人「国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)」元代表の小野憲史さんが、ゲーム業界の現在を語る「小野憲史のゲーム時評」。今回は、今年話題になった「eスポーツ」と「ゲーム依存」について考えます。  ◇  2019年のゲーム業界を振り返ると、eスポーツとゲーム依存に関する議論が目立った。2020年、この二つはゲーム業界で大きな問題を引き起こす可能性がある。その一方で、これはゲームの社会的地位を引き上げる好機でもある。 eスポーツでは、2019年10月5、6日に「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKI」が開催された。本大会は9月から10月にかけて行われた「いきいき茨城ゆめ国体」の文化プログラムの一環として行われ、下は8歳の小学生から、上は40代の社会人まで、全国から約600人の選手が参加し、腕を競った。国体でゲームが種目に採用されたのは今回が初めてで、偉業といっていいだろう。次回以降の開催は未定だが、eスポーツを部活動に認定する高校も出るなど、開催の影響は全国に広がっている。  一方で国立病院機構久里浜医療センターが11月に発表した、ゲーム依存に関する初の全国調査も議論を呼んだ。全国で無作為に抽出された10歳から29歳までのうち、過去一年間にゲームを遊んだ4400人あまりを対象としたものだ。それによるとゲームに費やす時間は1日あたり1時間未満が40.1%と最も多かった一方、6時間以上と回答した割合も2.8%いた。また、ゲームに費やす時間が長いほど、「学業に悪影響がでたり、仕事を失ったりしてもゲームを続けた」など、仕事や健康に悪影響を及ぼしている実態が明らかになった。  一見するとゲームのプレー時間とゲーム依存は相関関係があるようにみえるが、問題はそう単純ではない。対人関係の低さや、家庭内の不調和や両親の別居といった、現実社会で課題を抱えている人にとって、ゲームはもっとも身近な存在になり得る。そのため、現実の軋轢(あつれき)がゲーム障害という形で表出してきたとも考えられるからだ。実際、ゲームのプレー時間が問題であれば、すべてのプロゲーマーはゲーム依存に苦しんでいることになる。これが誤りであることは、茨城国体の選手たちを見れば、あきらかだろう。  もっとも、だからといってゲーム …
💖 #小野憲史のゲーム時評まとめ

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